ハンドベインの原因と治療法

ハンドベインとは

顔のお手入れをしていても、見落としがちなのが「手の甲」
手の甲がボコボコとしていたり、シワやシミが目立つと、老けた印象を与えてしまいます。

 

加齢や生活習慣などによって、手の甲の血管が浮き出た状態を「ハンドベイン」と言います。

 

ハンドベイン

 

「ハンド=手」「ベイン=静脈」から由来する言葉ですが、医学的な病名ではなく、ほぼ美容的な問題です。(まれに血管の病気の可能性もあります。日常生活で手や腕の痛みやむくみがあれば、医師にご相談されると良いでしょう)

 

手の甲の皮膚が薄くなると同時に、血管が太くなり浮き出たように見えてきます。

ハンドベインの原因

ハンドベイン

 

皮膚が薄くなる

年齢を重ねると、手の甲の脂肪が減ってきて厚さが薄くなってきます。同時に、表皮を支えるコラーゲンやエラスチンが劣化したり減少したりすることが原因で皮膚も痩せてきます。皮膚の下の皮下脂肪も加齢によって減少していくため、血管が目立って浮き出ているように見えてきます。

 

紫外線による老化

手の甲は紫外線の影響を受けやすい箇所です。肌の老化は、2割が年齢によるもので残り8割が紫外線による老化(光老化)と言われています。長年浴び続けた紫外線によって、シミやシワ、たるみができるだけでなく、肌の新陳代謝も低下します。新陳代謝が滞ることでコラーゲンやエラスチンの生まれ変わりが遅くなり、肌の柔らかさが低下し表皮が薄くなってしまいます。
ハンドベイン

 

乾燥による老化

水仕事や洗剤の使用によって、手荒れの状態が続くと手は乾燥してしまいます。手が乾燥していると、外部刺激から肌を守る「バリア機能」が低下し、外的刺激が直接肌内部に悪影響を与え、老化を進行させてしまいます。手の乾燥はますます手荒れを悪化させますので、悪循環に陥ることに。

 

血管の老化

年齢とともに血管の壁は弾力性がなくなって硬くなることで血管が拡張し、血管そのものが太くなり、血管が浮き出てしまいます。

 

遺伝的要因

遺伝的な要因で血管が浮き出やすい人もいます。子どもの頃から血管が浮き出ていたり、家族も血管が浮き出ている方も可能性が高くなります。

クリニックによる治療法

手の甲に現れるハンドベインですが、治療法の元となっているのは「下肢静脈瘤」の治療法です。足の静脈がグネグネと曲りくねって浮き出た状態を治療する方法として安全性が確立された治療法がハンドベインに応用されています。

 

浮き出た血管を収縮させたり塞いでしまう方法と、痩せた皮膚に厚みを持たせる方法の2つに分けられます。手の甲の血管を塞いでも健康上の問題はないのか?と心配になりますが、ハンドベインで目立つのは「静脈」で、目立つ静脈血管を塞いでしまっても、残った血管で血流は保たれますので問題ありません。

 

どの治療法もメリット・デメリットがあり、効果の持続期間もそれぞれ。ご自分に合った治療を受けるためには、下肢静脈瘤やハンドベインの治療実績の多いクリニックを選び、納得いくまでカウンセリングを受けるべきです。

 

ハンドベインの治療は公的な保険の適用外で、全額自己負担の自由診療です。

 

レーザー

レーザーを照射し、手の甲の血管を収縮させる治療法です。
レーザーを体の外側から当てる方法(体外式レーザー)と、血管内にファイバー(細い管)を通して血管を焼く方法(血管内レーザー)があります。

 

注射

血管や血管の周囲に注射することでハンドベインを目立たなくする治療法です。
浮き出ている血管に硬化剤を注射することで、血管を塞いで目立たなくする方法(硬化療法)や、血管そのものではなく血管の周囲にヒアルロン酸を注入することで手の甲をふっくらと厚みをもたせて目立たなくする方法(ヒアルロン酸注入)などがあります。
ヒアルロン酸注入は、短時間で終わり即効性がありますが、ヒアルロン酸が体内に吸収されてしまうため持続期間は長くありません。

自宅でケアするには

紫外線を避ける

紫外線を浴びることで肌細胞のターンオーバーが停滞し、肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンが変性し皮膚を支える力が弱くなり、ハリが失われます。顔だけでなく、手の甲や腕にも日焼け止めを塗ったりUVカット効果の高い手袋をするなど、一年を通しての紫外線対策が有効です。

 

ハンドベイン

 

マッサージ

血行が悪くなった皮膚は乾燥や炎症を起こしやすくなり、ハンドベインが悪化する原因となります。ハンドクリームやオイルを使いながら、優しくマッサージをして血行を促します。

 

1、手の甲をさする
2、手首の方から指先に向かって流す
3、指と指の間を押す
4、爪の生え際の両端を押す

 

ゴシゴシと強くこすると、肌を傷めてしまい逆効果になってしまいますので優しく行います。

 

クリーム

手を洗った後や水仕事の後などは、水気をきちんと拭き取りハンドクリームを塗ってケアします。

 

乾燥した肌は、キメが乱れて肌内部の水分や皮脂が不足し、水分保持能力も低下してしまいます。
水分バランスを崩した肌は、皮膚を内側から支えるコラーゲンやエラスチンを新しく作り出す力も低下してしまいます。

 

肌の弾力を保つためには、コラーゲンやエラスチンが大切なのは顔のシワ対策と同じ。そこにプラスして、血管のケアもできる手の甲ケア専用のハンドクリームなどでお手入れするのも良いでしょう。

 

手の甲の血管対策用ハンドクリーム

【マンダリンオレンジ果皮エキス】・・・表皮や真皮のダメージをケア
【3Dボリュームセラー】【スイゼンジノリ多糖体】【クロレラエキス】・・・皮下脂肪の減少をケア
【ナツメヤシ種子エキス】【クダモノトケイソウエキス】・・・血管が太くならないようケア