顔のたるみ 4つの原因

年齢とともに目立ってくる顔のたるみ。肌の内部に「すき間」ができることで、重力に逆らえず皮膚がたるんでくることが大きな原因です。
顔のたるみの元となる肌内部にすき間を作ってしまう原因は主に4つあります。

 

顔の骨のたるみ

頭蓋骨

 

体の骨の密度が下がり、身長が縮むのと同じように顔の骨も加齢によって下がってきます。目の穴の部分(眼窩)は外側が下がった形になり、下顎が細くなることで口元が潰れてしまいます。加齢によって顔の筋肉や脂肪も減り、さらに頭蓋骨が小さくなることで顔の皮膚が余ってしまい顔にたるみができてしまいます。その結果、目がくぼんで上まぶたや下まぶたがたるみ、口元のシワなどが目立つようになります。

 

コラーゲン・エラスチンの減少・劣化

顔のたるみ

 

真皮のコラーゲンやエラスチンは20代前半をピークに減少しはじめ、30〜40代以降、減少のスピードは加速され急激に減っていきます。

 

真皮の構造を支えるコラーゲンと弾力を支えるエラスチン、これらを作り出す線維芽細胞の働きが弱ると、新しいコラーゲンに置き換わることなく、真皮の密度は低下してスカスカになってしまいます。

 

線維芽細胞の機能が低下すると、紫外線などの影響で破壊された真皮の組織は新しい細胞に置き換わらなくなり、 内側から引っ張り上げる力が低下し、たるみが目立つようになります。

 

ヒアルロン酸や脂肪の減少

角質層

 

ヒアルロン酸は1グラムで6リットルもの水分を保つことができる高い保水力を持ち、お肌の乾燥を予防し弾力を保つ成分です。
ヒアルロン酸も20代をピークに減少し、40代で減少スピードは急激に速まり、60歳では赤ちゃんの頃の4分の1まで減少します。コラーゲンが網のようにお肌を支え、エラスチンが網のつなぎ目を補強し、その網目の間を水分を蓄えるヒアルロン酸が埋めることでお肌のハリを保っています。
ヒアルロン酸が減少すると、お肌のハリがなくなり、皮膚がたるんだ状態となり、シワを作ってしまいます。
また、真皮層の下にある皮下脂肪が減少すると皮膚が余ってしまい、たるみを招いてしまいます。

 

水分や老廃物の停滞

顔のたるみ解消

 

顔の筋肉も体と同じように、筋肉が低下したりコリが出ます。奥歯を食いしばる癖や、下顎を突き出したり引っ込める癖があるとエラが張り、こめかみや頬は凹んでしまい、たるみが出ます。 二重あご、フェイスラインのゆるみなども老廃物がたまると出やすくなります。

 

顔の筋肉が凝って弾力を失うと、血行が悪くなり栄養が行き届きにくくなり、老廃物もたまりやすくなります。すると、筋肉の質が悪くなり、たるみやシワができやすくなります。

 

首がこりやすい、肩が重い、顎が疲れやすいなどの人は顔の筋肉も凝りやすく、顔がたるみやすくなります。

顔のたるみを解消するために

頭蓋骨を丈夫に保つ

 

骨の老化を予防するためには、カルシウムやコラーゲン、タンパク質など骨や筋肉を作る栄養素を積極的に摂り、適度な運動を心がけます。甘いものの食べ過ぎや喫煙、睡眠不足なども骨の老化を早めてしまうので、バランスのとれた食事と規則正しい生活が丈夫な骨や筋肉を作ります。

 

コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を増やす

 

年齢とともに減少するコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などのハリを保つ成分を増やすことで、肌内部のすき間を作らないようにします。

 

保湿化粧品に配合されているヒアルロン酸やコラーゲンはお肌のヒアルロン酸やコラーゲンになるわけではありません。
一般的な化粧品の成分は表皮に乗っているだけで真皮まで浸透しないので、表皮のうるおいを保つ成分として配合されているからです。
表皮の下の真皮にあるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を作り出す元となる線維芽細胞を活性化することで、お肌を引っ張り上げる力が復活していきます。
肌内部の成分を増やすには、成分の浸透力が大切です。

 

顔のむくみを取る

 

余分な水分や老廃物がたまってしまうと、顔がむくんできます。
寝ている間は身体が水平状態となるため余分な水分は体全体に行きわたり顔にも余分な水分が回りますが、昼間は重力で水分が下がるので脚がむくんで顔のむくみは気にならなくなります。

 

むくみを取るための顔のマッサージは、朝行うのが効率的。リンパの流れを意識して老廃物を流し出すイメージでマッサージします。

 

マッサージは専用のマッサージクリームを使うのが原則。なにも付けなかったり、洗顔料の泡などでマッサージするとお肌を傷めてしまいます。また、自己流のマッサージは禁物。逆効果になったり、余計な顔のしわを作ってしまうこともあるので気をつけます。