深いしわの原因

深いシワは、真皮のコラーゲンやエラスチンの減少や劣化が原因。
水分を補給してもコラーゲンやエラスチンが増えることはありません。

 

深いシワができる最も大きな原因は紫外線。紫外線はUVAとUVBに分けられますが、このうちUVAは真皮まで届き、肌細胞を破壊、新しい肌細胞を作り出す機能も低下させてしまいます。

 

また、表情の癖も大きな原因となります。眉間にしわを寄せる癖や目を見開くときに額に横ジワを作ってしまう癖は、お肌に弾力があるうちはすぐに元に戻りますが、お肌の内側が弱ってくるとそのままシワとなって深く刻まれてしまいます。

 

シワができる原因は2割が加齢による老化、8割が紫外線による光老化と言われています。
紫外線で傷ついた肌細胞の機能を復活させることで深いシワを消すことにつながります。

浅いシワと深いシワの違い

深いしわ解消

 

深いシワと浅いシワ。見た目はどちらもシワですが、浅いシワがそのまま進行して深くなるわけではありません。
浅いシワは、肌表面の乾燥が原因で、保湿で治ります。
しかし、深いシワはどれだけ保湿しても治ることはありません。お肌の内側の真皮が肌表面を支える力を失ってしまっているからです。

 

もちろん、浅いシワもそのままにしておけば、深いしわになってしまうことがあります。お肌の乾燥は、肌細胞の生まれ変わりを停滞させてしまうため、古くて弾力のない肌細胞がいつまでも居座ることになります。すると、シワが徐々に深くなってしまうのです。
また、浅いシワができる肌状態は、肌本来のバリア機能が低下している場合がほとんど。バリア機能が低下していると、お肌の水分は失われて乾燥しますし、紫外線の影響もモロに受けてしまいます。

 

まずは、肌表面の保湿を徹底しバリア機能を維持し、お肌の内側の劣化を防ぐことで、浅いシワも深いシワも予防できます。

深いしわに効く化粧品

深いしわ解消

 

深いしわに保湿だけでは限界があります。
化粧品に配合されたヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分は肌表面の保湿には有効ですが、それらの成分がそのまま肌内部を支える成分になることはありません。

 

深いしわを解消するためには

  • 肌細胞そのものを活性化させる成分
  • 配合された成分が肌内部に浸透できる技術

この2つがなければ、どれだけ高価な化粧品も効果を発揮することはできません。

 

化粧品に配合された成分は普通、肌表面のバリア機能でブロックされて肌内部に浸透することはありません。お肌に弾力を取り戻すには、肌内部の肌細胞を生み出す細胞(線維芽細胞)を活性化する必要があります。

肌細胞を活性化させて深いしわに効果的な成分

アスコルビン酸(ビタミンC)

お肌のハリを保つ。活性酸素を防ぎ肌老化を予防。皮脂バランスを整える。血行を促進しターンオーバーを正常化。シミやニキビ跡の色素沈着をケア。
美肌に欠かせない万能選手ですが、水溶性で壊れやすい。人工的に安定化させた成分が「ビタミンC誘導体」

 

レチノール(ビタミンA)

線維芽細胞を活性化しコラーゲンやエラスチンの生成を促進。古い角質や角栓などを除去しターンオーバーを正常化。血行を促進。お肌の水分保持力を高める。
刺激が強く、炎症を起こすことも。レチノールを壊れにくくししたのがトレチノイン(ビタミンA誘導体)

 

トコフェロール(ビタミンE)

若返りビタミン。高い抗酸化作用で老化を予防。肌荒れの原因となる活性酸素を除去しバリア機能を回復。血行を改善しターンオーバーを促進。紫外線による害からお肌を守る。
ビタミンCと一緒にとると、ビタミンCとビタミンEの両方の抗酸化作用が高まり、ビタミンAと一緒にとると、ビタミンEとビタミンCの働きを長持ちさせる効果があり、ビタミンAの酸化を防ぐ。

化粧品は浸透力で選ぶ

最近の化粧品は配合された成分が「カプセル化」「ナノ化」されて、お肌の奥まで浸透!などと書かれていますが、実際の所はどうなのでしょうか。

 

化粧品の広告ページの隅に小さく「※角質層まで」と書かれているのをご覧になったことがあるでしょうか。
角質層とは、お肌の表面にある表皮の一番上の部分、厚さで言えば、表皮が約0.2mm、角質層は約0.02mm。食品を包むラップの厚さと同じくらいです。
角質層には強固なバリアがあり、ほとんどの化粧品は浸透しません。
たとえ小さなカプセル化、ナノ化されていても角質層までしか届かないのです。
極小カプセル化されていても、弱い状態ですと、化粧ビンに入れた時や輸送の段階でカプセルが破れてしまうようなものもあります。

 

しかし、中には表皮の下の真皮まで浸透することができる化粧品があります。

 

が、残念ながら、化粧品を管轄する厚生労働省は、化粧品の浸透力に関して「角質層まで」と書くように指導しています。真皮まで浸透することを宣伝すると、薬事法違反となる恐れが出るため、各化粧品会社は浸透力に関して「角質層まで」とただし書きを入れているのです。

 

実際には、使ってみて効果が実感できる化粧品というのは、お肌の内部まで浸透しています。

 

その化粧品がお肌で効果を発揮しているかどうか。
今後、化粧品会社はその浸透力に関して、エビデンス(根拠・証拠)に基づいた広告、臨床実験の結果がもっと出せるようになるといいのですが。

 

現時点では、その化粧品の浸透力や効果を発揮するかどうかは使ってみた人にしかわからないのですね。